麻黄(まおう)

写真:麻黄(まおう)

マオウの地上茎。主成分がエフェドリンのため、現代医学でもぜんそく薬として気管支平滑筋を弛緩し、痙れんを静めるのに使用する。発汗・利尿・せき止め・去痰などの作用は、漢方においても熱性病治療のために重要な生薬である。

実用厳選処方
麻黄湯(まおうとう) 麻黄5、杏仁5、桂枝4、甘草1.5 葛根湯(かっこんとう) 葛根8、麻黄4、大棗4、桂枝3、芍薬3、甘草2、生姜1 小青竜湯(しょうせいりゅうとう) 半夏6、麻黄3、芍薬3、甘草3、桂枝3、細辛3、五味子3、乾生姜3 麻杏薏甘湯(まおうとよっかんう) 薏苡仁10、麻黄4、杏仁3、甘草2 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう) 麻黄4、細辛3、附子1

麻子仁(ましにん)

写真:麻子仁(ましにん)

大麻仁ともいう。クワ科のアサの種子。からだにうるおいをつけ、きわめて緩和な下剤である。

実用厳選処方
麻子仁丸(ましにんがん) 麻子仁5、大黄4、芍薬2、枳実2、厚朴2、杏仁2 灸甘草湯(しゃかんぞうとう) 地黄6、麦門冬6、灸甘草3、桂枝3、麻子仁3、大棗3、人参3、阿膠2、生姜1

木通(もくつう)

写真:木通(もくつう)

通草ともいう。アケビのつる状の茎で、サポニン、カリウム塩などを含む消炎性の利尿剤。鎮痛・排膿の効がある。

実用厳選処方
当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう) 大棗5、当帰3、桂枝3、芍薬3、木通3、細辛2、甘草2、呉茱萸2、生姜1 竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう) 木通5、地黄5、当帰5、車前子3、黄芩3、沢瀉3、梔子1.5、甘草1.5、竜胆1.5

木香(もっこう)

写真:木香(もっこう)

インド産あるいは中国雲南省産モッコウの根。健胃整腸剤で、芳香がある精油は、腸内細菌などに対する抗菌作用が認められている。また、腸内のガスを去る効をもつ。

実用厳選処方
加味帰脾湯(かみきひとう) 大棗5、人参3、朮3、茯苓3、酸棗仁3、竜眼肉3、柴胡3、黄耆2、当帰2、梔子2、遠志1.5、生姜1、甘草1、木香1 女神散(にょしんさん) 当帰3、川芎3、白朮3、香附子3、桂枝2、人参2、黄芩2、檳榔2、黄連1.5、木香1.5、甘草1.5、丁香0.5、大黄0.5